恒例の授業アンケート結果への反省。
今回対象となる科目 (前期に担当した全科目) は、心理学概論I、集団力学、社会心理学、演習I、演習III、卒業研究、心理学実習IIIの7科目。後者4科目はいわゆる「ゼミ」なので、いずれも学生の満足度は高く、それほど反省する点はない (とはいえ、3年生対象の演習Iと心理学実習IIIは5点満点ではなかったので、少し改善する余地はあるかもしれない)。 なお、評価はいずれも5点満点だが、3点がない奇妙な尺度 (なので平均には統計的な意味はないが、それはおいておく
)。主な項目については、前期末授業アンケートの結果 (2008年度)に載せてある。
まず、心理学概論Iから。この授業は15週の授業を半分に分け、前半の7回分を僕が担当している。後半7回は発達心理学の先生が担当されている。履修者数92名、回答者数69名である。「授業は全体として満足した」については、4.8点で、非常に高い得点。これについて「あまりそう思わない」と回答した学生はたったの1名だった。13項目の平均は4.7でこれまた高い。自由記述のコメントについては、特段論じる内容はなかった。ほぼ成功した授業と言えるだろう (あるいは、後半に担当した先生の評判がよく、全体の得点が引き上げられた可能性もある)。
「集団力学」は履修者数141名、回答者数112名。想像以上に履修者数が多く、戸惑った授業。「授業は全体として満足した」は4.7点。「あまりそう思わない」、「そう思わない」がそれぞれ2名いた。13項目の平均は、4.6点。得点の低かった項目は「質問や発言を促し、それらに十分対応していた」で、4.2点。学生数の多い授業でこんなことは無理。無理なので、毎回出席カードに感想を書かせて、それにブログで返信しているのだ。自由記述欄には「先生の友だちの話も面白かったです。女装の……」とあった。女装して修了式に臨んだ友人のことを授業で話したような気もするが、いったいどんな文脈で話したんだっけ。
「社会心理学」は履修者数102名、回答者数77名。「授業は全体として満足した」項目の平均は4.6点 (「あまりそう思わない」、「そう思わない」がそれぞれ1名)、13項目の平均は4.5点だった。ほぼ平均的な評価と言っていいだろう。実は「集団力学」に比べて自分があまりおもしろいと思っていないテーマを話しているので、それが評価に反映しているのだろう。書く量が多いという苦情がいくつかある。「重要なところは重要といってほしい」という意見も。この授業の内容は全部重要なんだから、そんなことを言う必要はないでしょうふつう。ビデオとブログについては評判がよい。つまり、授業をやらずに、ビデオを指定して、それの感想を書かせてブログに返信する、という遠隔授業スタイルの方がよいのかもしれない、と本気で考えてしまう。「普通に満足ですが、もっとおもしろみがあった方がいいと思います」というおもしろみのないコメントにはちょっといらっときた。「この教室のイスは嫌いです」を「この授業で改善してほしいところ」に書いてあるひとがいるけれど、教室のイスを改善できるほど、僕には力がない。教務とか財務に言ってくれ。