SAS University Editionの使い方

SASが無料で使えるようになった (しかも、MacでもLinuxでも使える!) ので、その使い方のメモ。HADがここまで育った今となっては意味なしパンサーかもしれないが。なお、無料版SASは仮想環境 (VMwareやOracle VM Virtual Box) 上で稼働し、操作はWebブラウザ上から行う。以下ではMacにSAS University Editionを入れて使う方法を解説する。今までSASのために使いにくいWindowsを我慢して使い続けてきたお姉さんもお兄さんもこれできれいさっぱりWindowsと決別できるはずだ。

ダウンロードとインストール

http://www.sas.com/ja_jp/software/university-edition.html から「今すぐダウンロード」を選ぶ。リンク先からOS XのOracle VM Virtual Boxを選択する。
Virtual Box
VirtualBox 4.3.20 for OS X hostsを選択してダウンロードされたdmgファイルを開く。
Virtual Box pkgファイル
VirtualBox.pkgをダブルクリックする。そのまま「続ける」でデフォルト設定のままインストールする。アプリケーションフォルダにVirtualBox.appがインストールされたのを確認。
次にさきほどのSAS社のWebサイトに戻り、Step 3: Download SAS® University Editionの手続きを行う。SAS® University Edition for VirtualBoxの方をダウンロード (Get download)。
SASユーザー登録
SASのユーザーIDを持っている場合はそれでログイン。持っていなければCreateのリンク先から登録する。
ログインしたら「あなたは18歳以上ですか」で「はい」と回答するConfirm Terms & ConditionsをAcceptする。AcceptするとDownloadボタンが現れるので、そこからダウンロード。2GB近くあるので、コーヒーを淹れる (車の運転がないひとはビールを三度注ぎするとよい)。
コーヒーが落ちる頃 (ビールの泡がふわふわになる頃) にはダウンロードが終わっている。なお、それでもダウンロードが終わっていない方は回線が腐っているので、高速回線に切りかえたり、AirMac Expressを買いに行く。
ダウンロードが終わったら、.ovaファイルを可能であればDropbox上にアップロードしてしまう (そうすれば複数のMacでいちいちダウンロードしなくても使える)。Dropboxは容量が足りなければ有料のにしてしまおう。ダウンロードした.ovaファイルをDropboxにSASUniversityEditionなどというフォルダを作り、コピーしておく。
.ovaファイルをダブルクリックする。
VirtualBoxの設定
「インポート」ボタンを押す。メモリ量など余裕があるならRAMを増やしておく (僕は2048MBにしてみた)。設定が完了すると以下のような画面になる。
VirtualBox設定完了
このまま 起動してもよいが、使い勝手をよくするために、SASからDropbox上のフォルダを覗けるようにしておこう。「設定」アイコンから「共有フォルダー」に辿り、Dropbox上のSASUnivertisyEditionフォルダにmyfoldersとかなんでもいいのでサブフォルダを作り、そこを指定して「自動マウント」にチェックを入れておく。これでこのフォルダにデータファイルとかSASプログラムを入れておけばSASから簡単にアクセスができるようになる。これをやらないといちいちSASシステムにファイルをアップロードするという作業が必要になって面倒くさい (しかも10MB以上のファイルはアップロードできなかった気がする)。
SAS: 共有フォルダの追加
以上でインストールと基本的な設定は完了。

使い方

VirtualBoxを起動したら、左側の「SAS-University-… 電源オフ」とか書かれた部分をダブルクリックする。
こういう地味なウィンドウが表示される (地味だが閉じてはいけない。閉じるとSASが使えなくなる)。
SAS University Edition起動
怖がらずに、Safariなどのブラウザを立ち上げ、アドレスバーに「http://localhost:10080」と入力すると、
SAS Studio起動
「SAS Studioを始める」というボタンが表示されるので「SAS Studioってなにかな」と思いつつ、それをクリックする。こんな画面が表示されれば成功。見慣れたSASと違うが、気にしない。
SAS University Edition
左側の「マイフォルダ」はさきほど作成したDropbox上のSASUniversityEdition\myfoldersに対応している。分析したいファイルはここにさらにデータごとにフォルダを作ってそこに置いたらよい。
infile行は以下のように書く。
infile ‘/folders/myfolders/burnout/burnout.csv’ lrecl=9999;
これはDropbox上のSASUniversityEdition\myfoldersにburnoutというフォルダを作成し、そこにburnout.csvというデータファイルを置いた場合。これさえわかればあとはいつも通りに使えるはず。