「心理学概論I 2016」の感想 (19 APR, 2016)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

授業時間をけずって実験に参加させるのはやめてください。実験参加者をつのったのだから、空き時間を使うべきと思います。

いいえ、「授業時間をけずっ」たのではない。実験への参加自体が授業に含まれていることはシラバスを見れば分かる。シラバスの「履修上の注意事項」に「授業中に実験や調査への協力を求める場合がある。実験を体験することは心理学の学習を行う上で極めて有益なので積極的に参加してほしい。参加した者にボーナス点等を与える場合がある」と書いてある。また、授業中の実験、調査参加は授業の一環であるため、データ分析が完了次第、授業中に結果のフィードバックまで行う。

「心」=「行動」と限定すると扱う範囲が狭くなってしまいませんか。fMRI等を使うと行動以外のことも観察できるようになっているのに。

では「行動」とはどういうことか、説明できる? なぜ脳の血流変化は「行動」ではないの?

昔、動物園に行って猿を見た時に「何百年もしたら猿も人間になるのか……?」と考えていたのを懐かしく思います。

実はサルはどれだけ待ってもヒトにはならないのだが、それはもう少し後に説明する予定。

ロックのタブラ・ラサは白板じゃなくて、白紙では……?

それは意訳。改めて手元のラテン語辞典で調べてみたが、tabulaは「1. 板 2. 将棋盤、盤上の遊戯 3. 奉納 [記念] 額 4. 絵画 5. 法典 6. 競売台 7. 書き板; (a) 書物; 写本、手紙、地図 (b) 表、目録、名簿 (c) 契約書、借用証書 (d) 遺言書 (e) 証書、文書、記録; 長所 (f) 計算簿、台帳、賃金簿」とある。

なるほど、そういう性格でいらっしゃるんですね。

「性格などない」と言われたときにはこう反論すればよい。

先生の授業を受けるのは、今年で2回目になるが、毎年変わらないスタイルなのだなあと思った。

2回参加するとこういうことも分かるけど、今回は単位を取りましょう。

去年単位を落として再履修です。去年のスライドをノートに写したものを使っています。スライドに大きな変更はありますか?

ない、と思う。気が変わって変更するところは出るかもしれないけれど、前のノートをベースにすればよいと思う。

遺伝と環境は、ほぼイコールだと思った。

違う。

遺伝ですべてきまるなら人は努力しないと思う。

それを言うなら、環境ですべて決まっても努力しないのでは? どの環境に生まれ育つかは自分がコントロールできないのだから。

今日の授業で思ったのは、1年生で受けた授業を再履修で受けると、記憶に残っており学びが深まると感じました。再履修も悪くないですね。

来年もお待ちしております。