「集団力学2011」の感想 (12 July, 2011)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

毛利元就の”三本の矢”の話は、知恵の話ではないですが、このロージとソロモンのモデルにあてはまるんですか?

あれは単に3人で力を合わせれば、1人よりは強い、という話なので、ロージとソロモンの話とは違う。3人で、2.5人分でもいいわけで。

ミルグラムの服従実験は、従っているから止められないのですか。それとも他の要因もあるのでしょうか。

相手が権威ある大学の先生である、という要因が強くて、権威を弱くすると従う程度は低下する。だから、権威への服従が重要な要因であるはず。

文殊の知恵が生まれないのなら、グループディスカッションって意味がないんでしょうか……? でも試験にするくらいだから意味あると思うのですが。

そもそも面接自体に意味がない。面接では何も分からないので、あらゆる試験から面接など外した方がいいというのが僕の意見。

(ミルグラム実験) 心的なダメージを少なからず受けてる、と思うのですが、実験後にケアとかサポートって普通は行うのですか?

普通は行う。この実験でも行われていたはず。

(文殊の知恵が創発しないことについて) それぞれが積極的な意見を出し、優秀な個人の意見が埋もれてしまった、または、グループの中の人が消極的であまり意見をださなかったため、優秀な個人も意見を出す機会がなかった、どちらの場合も考えられますか?

グループにとって誰が優秀な個人かが分かっていれば、少なくとも優秀な個人と同程度の成績はあげられるはず。それができなければ、上のいずれの状況でも創発しない。

優秀でないわたしは何もしないほうが世の中のためになるんだと思った。

課題による。最も劣った者の成績が重要なタスクもある。

“ファースト・イヤー・セミナーはつあらない、必要ない”という先生の考えは、当時ぼくの周りの友達もよく言っていたのを思い出しました。

でしょ、あんなもの早くなくした方がいい。「修道スタンダード科目」にはろくなものがない。こういうのがスタンダードだと言っているからうちの大学はだめなの。

高校の部活 (テニス) の大会で団体戦のような場合、これは加算型課題になるのですか?

そうだね。あ、でも、団体戦のルール知らないから、なんとも。

ミルグラムの服従実験についてですが、サクラの演技力が物を言う実験だと思いました。

確か録音した音声がそのまま流れるしくみじゃなかったかな? 実験は、できるだけサクラの演技力に依存しないように作ったほうがいい。

ミルグラムの実験において教師に後で実験内容を教えた時の教師の反応はどのようだったのでしょうか?

分からない。というか、どこかにそういう情報があったような気もするが、忘れてしまった。本を読みましょう。

補講で見た映画もロージとソロモンのモデルとは違うと思いました。

あれはただ一人の主張が結局は全員の意見になったのだから、あるいいロージ & ソロモン的。それが「正解」だったかどうかの保証はないが。

(ミルグラムの服従実験) 偏見ですが、女性の方が途中でやめる人が多い気がします。

実験参加者はどうやら全員男性だった模様。

450Vまで我慢した人が60%もいる。

違う。450Vまで電流を流し続けたってことで、我慢したのではない。我慢できる電圧じゃないでしょ?

グループより優れたメンバーの方がいいのなら、日本の政治とかも、そういうふうにシフトしてほしいです。

そういう安易な考えが独裁者を産むんだよ。あほが政治をやってもみんなある程度幸せな世の中の方がいい。

(ファーストイヤーセミナー) ほとんどの人が寝ていた記憶があるし、大学側の自己満足に思えます。

でしょ? もっと学生側がどんどん文句を言うべきだと思うよ。馬鹿にされてるんだから。

友達が、フランスはイケメンばっかと言っていたので行ってみたいです。

イケメンについては覚えていないが、びじんがたくさんいていい国だった。

倫理委員会のような組織って心理学者からするとぶっちゃけ面倒くさいですか?

もちろん、面倒くさい。

会議を行う意味がないということになるのでしょうか……?

会議にはいろんな機能があるので、一概には言えないが、僕の意見ではほとんどの会議が無駄。メイルとかTwitterでやればいい。

毎回思うんですが、授業アンケートって反映されるんですか?

教員による。僕は見て、暇だったら分析もするので、一応気には留める。とはいえ、授業の方針を立てるのは教員の責任なので、授業アンケートの結果で大きく方針を変えるようなことはない。例えば、自分が重要だと信じていることに関しては、学生全員が「つまらない」と主張しても、教えるだろう。

重要用語集なるものをアプしていただけませんか?

ごめん、とてもその暇がない。大学側に課せられた「教員データベース」の入力作業でひどめにあった。教員評価のために、教育のための時間が割かれているんだよ。なんで大学の上の方のひとというのは、こういうふうに非効率なことをやらせるのか、全く理解できないね。もっと研究と教育に専念させてもらいたい。

個人的には、レポートの書き方の授業はなかったら困っただろうなあ

あれはいいの。部局の説明があるでしょう? 事務職員さんが出て来て説明するやつ。あんなのを授業にするなんて、とても信じられない、という話。

授業アンケート、アンケートなのに学籍番号や名前をかかすのはなんでかなぁ、といつも思います。

実名を隠さなければ言えないようなことを書いてもらいたくないから。匿名でやっていたときに信じられないようなことを書く学生がいたよ。

グループの全員が頭の悪い人たちだったら、いくらグループの人数が多くても個人には劣るということであっていますか?

例えば馬鹿が多数を占めている集団で、多数決をやったらどうなるかを想像してみよう。

(三人寄れば文殊の知恵) ある程度の人数を超えると知恵がでてくるレベルがとまってしまうと思うのですがどうでしょうか。それも優秀な人がその中にどれくらいいるかで変わるのでしょうか。

人数を増やしても、最優秀な個人にはかなわないというのがこれまでの知見。人数が増えれば増えるほどいいのか、とうことについては、多分課題によるでしょう。

(ミルグラムの服従実験) 死んでしまった人はいるのですか?

話はちゃんと聴きましょう。

中西先生の学生時代のお話を聞いたとき、「リア充爆発しろ!!」と思いました。

すみません。実際はかなり地味な生活だった。