「進化と人間行動2009」の感想 (22 Dec, 2009)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。なんとか年内に読み終えた……。

進化心理学を勉強すれば、意図的にそのような行動をとれるだろうか。それほど計算して生きると疲れそうだが。

そんなふうに生きるように人間はでていないし、無理だろう。だから、この講義を直接自分の生活を改善させる上で役立てようとか企まない方が幸せ。

酔いやすい、酔いにくいも進化論で説明できるのですか?

お酒が飲めるか飲めないかというのは遺伝子によって決まってくることなので、説明できる部分もある。

(表情を当てるのは) 人の顔を伺いながら (ママ) 生きている人は得意なのでしょうか。それか、中間管理職のサラリーマンとか得意なのですか。

中間管理職のサラリーマンが手がかりにしているのは表情だけではない。むしろ、上司の誰と誰が仲違いしているか、とか、この部署とどの部署が今対立関係にあるか、とかそういう構造的なところが大きいだろう。

人間の言語は世界中でまったく異なるのに、表情だけが万国共通なのは、おそらく生存していくために敏感に相手の表情を読み通る (ママ) 必要があったのではないかと思いました。

そういえば、むかし、エスペラント語なんていうのを開発したひとがいたね。みんなラテン語で会話するようにすればいいのにね。

適応の話は、心理学概論でやった適応と一緒ですか?

一緒。

男女に関わらず不倫は許せないと思います。

この授業をこれまで聞いてこういう感想というのはちょっと寂しいものがあるね。そういうレヴェルの話をしているのではないので。

人間中身よ! って言いたいですけど

わざわざ「人間は顔じゃない」「人間は中身だ」と言うということは、多くの人が顔をかなり大事だと思っていることの裏返しだよね。

割礼のところで、これは文化だと言えば、周りは何もいえなくなるのに、どうして日本は、クジラを食べることでとやかく言われつづけているのだろうか。

動物愛護団体とかかなり頭悪いよねえ。大物を食べると縁起がいいのでこの正月はぜひクジラを食べよう。僕は赤身の方が好きかな。

バーチャルの世界にのめり込んでしまったときにんげんは犯罪を犯す可能性があります。

いいえ。バーチャルは犯罪とはあまり関係ない。コンピューターが普及してから凶悪犯罪はどんどん減っているので。

人間はときどき気分の落ち込みやストレスによって体調を崩したり病気になったりしますが、他の動物でもそれはありますか?

犬もストレスで病気になったりするので、人間も他の動物も同じだろう。

私は精神面においてすごく弱いので (中略) 嫌だと思うことがあったらすぐにジンマシンが腕や足に出てしまってかゆくなります。

一緒だ。最近はかなりましになったが、よくジンマシンが出てつらかった。いつも抗ヒスタミン剤を飲んでいるよ。

適応と適応課題の違い (?) あまりよく分からなかったのでもう一回詳しく教えてください。

適応というのは、生き残る可能性が高くて、子どもをたくさん残すということ。適応課題というのは、それをクリアしなければ生き残ったり子どもを作ったりできない問題のこと。例えば異性にもてるとか、食料を獲得するとか。

この表情を読みとるということはヒトだけではないサルやイヌ、ネコでもできるのでしょうか?

人間の表情を読み取ることは、訓練された動物ならある程度はできるはず。イヌだってご主人様の機嫌を気にするでしょう? でも、「嫌悪」とか、彼らの世界にあるのかどうかちょっと分からないなあ。

ちなみに、今日は私の誕生日です!!

まだ嬉しい年齢なんだねー。

この先、神経の太い、どんかんといわれる人が進化するのか?

そういうひとが多くなることはない、多分。嫌われるので。

悲しみや怒り不安といった行動が適応課題を解くために必要な行動だったのでしょうか?

そういった感情を持っている方が持っていないよりも、生き残りに有利であった、ということ。

男女差別には進化的な根拠がありまた悲しい事実だということが分かりました。

差別の原因が解明されるのは、差別を解消する第一歩なので、全然悲しい事実ではないと思う。

もっと顔にみりょくがあれば、人生もっと楽しく過ごせた気がします。

そういうことを言うひとは、顔がよくなっても「もっと話術があったら」とか「もっと背が高かったら」とか際限がないものだよ。顔のせいにしちゃだめ!

感情があまりない人は心が健康ではないということですか?

そういうことだ。

女性の方が権力というか、そういうのが強い国ってあったんでしょうか?

ない。