「社会心理学2009」の感想 (1 Jun, 2009)

学生から提出してもらった「出席カード」(大きい方) に書かれていた感想・質問・苦情から。

好きな人を理想化していくのは自己発生的態度変容だと思ったのですが、愛は冷めることもままります。これは一貫していないのではないでしょうか?

愛は冷めることもある、のではなく、愛は必ず冷める。愛が冷めたら、また冷めた状態で一環した態度を形成する (彼の好きだったテレビ番組を見なくなるとか) ので、多分問題ない。

すぐあきらめたり投げ出したりすることはヒューリスティック処理になるんでしょうか。電話の勧誘を断れる人がうらやましいと思います。

嫌な勧誘はちゃんと断らないとだめだよ。すぐあきらめたりすることは必ずしもヒューリスティック処理にはならない。「数学の問題をいまからやりましょう」と言われて「私は数学が苦手だから」と手もつけないのはヒューリスティック処理。

先生が藤木直人を使ったのには驚きました。納豆が好きって……詳しいですね。

いや、芸能ネタは超がつくほど苦手なので、たまたま知っただけ。

優しくない人が、たまにおごってくれたという行為は不協和ですが、インパクトが強くて印象に残るような気がするのですが……。

ネットワークモデルで考えるとそれは確かにありうる。僕自身も、ここらへんの研究結果には実はあまり納得していない。それこそ「一貫」してないのだ。

謝礼としてうけるのに、2ドルではもらいすぎかなと思い

いや、完全に話を誤解している。20ドル条件よりも1ドル条件の方が「実験がおもしろかった」と思う程度が高いという実験なので。

フェスティンガーとカールスミスの実験は欠陥ありまくりな実験と思うのだけど、どうなんでしょう。あくまでも自分の事だけど、20$ももらったら喜んで高評価するかな。と思う。(嬉しいというか、こんな大金もらったんだから高評価しないと相手に失礼という考え。) 人によったら「金のためにやってんじゃない!」と思うだろうが、自分みたいな全く真反対の考えの人もいるみたいだし、実験としたらどうなのだろう。

心理学の理論は、世の中の全ての人の全てのケイスについて当てはまるわけではない。君のように仮説通りに動かないひともたくさんいる。でも、それは大した問題ではないのだ。大多数の人間が仮説通りに動くということが大事なのだから。確かに、フェスティンガーとカールスミスの実験には欠陥がある。それは、「もしあなたがフェスティンガーとカールスミスの実験の参加者だったら、どう振る舞いますか?」と訊いても、同じ結果が得られるからだ。つまり、「$1.00しかもらわない場合の方が実験がおもしろかったと評価するだろう」と、実験に参加しなくても判断できるということだ。これは自己知覚理論で有名なベムが明らかにしたことだが、第三者として実験を見ても同じ結果が得られるということは、必ずしも「不協和」が「実験はおもしろい」と思わせたわけではない、ということを示している。そういう意味で、実験には欠陥があるという君の判断は正しい!

次回の講義は書く量が減ったら (笑) と思います。

でもさ、ノートって、ちゃんと書いていた方が後から見て分かりやすくない? もっと減らすことはできるんだけど、テスト前に見直してちゃんと理解できるかなあというのは不安だ。これでも結構悩んでスライド作ってるんだよ。

システマティック処理も、自己発生的態度変容をしたら、それはシステマティック知りではないのでしょうか?

いや、システマティック処理をしているかどうかという問題と、自己発生的態度変容をするかどうかという問題は独立だと思う、多分。

今週の土よう日と日よう日に、カルチャージャムという文化局のお祭りがあるのですが、もしお暇でしたらいらしてください。

土曜日は研究室で授業のスライド作り、日曜日はオープンキャンパスで働いてた……。もっと仕事が楽になるように理事長に頼んでください。このままでは過労で死にそうだ。

藤木直人好きなんですか?

いいえ。

最近肩こりがひどいです、どこかいい整体を知りませんか?

北九州によいマッサージ師がいるよ。